もぎたて発☆ディストピア行

 〜よくばりな浪漫トラベラーに捧ぐ〜

「せーの、役者の子!」

 

桂三枝「桂三枝の~!」

金平糖タイガース「ファイトー!」

桂三枝「アンド~」

大福ジャイアンツ「ファイトー!」

全員「オーッ !!」

♪番組のテーマ曲がパンチャーズ?による生演奏で流れる…


子供の頃に観ていた伝説のテレビ番組のオープニングを再現してみました。


“桂三枝のファイト&ファイト”

吉本の芸人が2つのチームに分かれ、色んなゲームで対戦するという内容の、うめだ花月からの30分の公開番組。

小道具を用意したりする番組アシスタントを、まだ無名の若手だった、今いくよ・くるよさんが担当していて、冒頭で2人が紹介される際、「ファイト!ファイト!」のかけ声と共に、股間をかきむしる様なインパクト大のポーズをとるのが、番組名物になっていました(笑)

各チームは、ほぼメンバーが固定されていて、それが数チームあったのですが、“金平糖タイガース”と“大福ジャイアンツ”、あとは大ファンだった藤里美さんや楠本見江子さんなどの新喜劇女優のチーム、“ノンノンビューティーズ”(美人にあらずの意味か…)の3つしか思い出せない…
う~む…

ゲーム毎にチームから1人選ばれ対戦に向かうのですが、送り出しの際に恒例の名前コールがあり、通常は「ふーじさーとみ!」とか「たーにしーげる!」とか「ばーんだーいご!」などと普通に芸名をコールする所を、木村進氏の時にだけ、「やーくしゃーのこ!」と変則コールされるのがめちゃめちゃ面白かったなぁ…(^ー^)

木村氏は福岡で活躍されていた喜劇役者、博多淡海氏の息子。
例のコールはそこからきている訳です。

当時の木村氏は、芸人とは思えない男前さで大人気となり、新喜劇、テレビのバラエティー、そして間寛平氏と組んでの漫才、更には歌手としてレコードまで出されています。

寛平氏とのコラボ曲、“かんにんな”はリリース時にラジオ番組で生歌も披露。
ソロ曲“博多花嫁”は、“吾亦紅”、“大都会PARTⅡのテーマ”、“お久しぶりね”といった楽曲の作曲者で知られる、すぎもとまさと氏の作品。おめでたい内容の詩に反する、もの悲しい曲調と、木村氏本人のイメージをも覆す、そのイカツイ歌唱はド演歌の隠れた名曲とされています。

この番組のレギュラーで、もう1人忘れられないのが、落語家の桂小軽氏。

小軽氏が、「やりましたぁ~、パァ~」のセリフで始まる、桂三枝氏の全国ネットのドッキリ系番組でライオンに噛まれる事故に巻き込まれた事はよく知られてますが、傷が癒えた頃に今度はこの番組で、ヘルメットのツバで脳天に裂傷を負うというアクシデントに見舞われるのです…

この番組が発祥であり、現在のバラエティー番組にまで脈々と続く、
“叩いてかぶってジャンケンポン”という人気ゲームの最中での出来事でした。

頭を押さえ、あわてて退場しようとする小軽氏に、それが単なるオーバーリアクションに見えた三枝氏が、「大袈裟な」と笑って呼び止めた為、パニクりながら傷口を見せて、マジだと訴えていた氏の姿は、HDRで録ったかの様な鮮明さで、私の脳裏に永久保存されています。

小軽氏が退場し、会場がザワザワした雰囲気になりかけた中、急にテーマ曲の演奏が始まり、番組は強制終了してしまいました。

現在なら果たしてオンエア出来たかなぁ?

この番組では他にも毎回、舞台から客席に落とされてしまう芸人がいたりして、その斬新で型にはまってない演出が、伝説と言われる所以なのだと思います。

土曜日の午後からのレギュラー放送でしたが、何の都合なのか、オンエアも週によってあったりなかったりでガッカリさせられ、あげくは放送曜日も変わってしまい、そしていつの間にか番組は終了。
そのアバウトさも含め、想いは募るのです…。


もう一度観たい !!


叶うなら、コンプリート・ブルーレイ・ボックスで欲しい位です(笑)。


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