8月17日…
初めての上岡龍太郎一門会が大阪で開催された。
いや、師匠は不在なので、兄弟会と言うべきか…
ぜんじろうさん。
そして、
テントさん。
上岡氏の弟子として残された、たった二人の芸人さん。
イベントが始まり、まずはテントさんの漫談を聴く。
テレビで数える程しか、テントさんの芸を視た事がなかったし、しかも放送されるのはたいてい、クモの決闘か、人間パチンコのネタのみだった。
昔、漫才コンビを組まれてたらしいが、それも全く記憶にない。
結構お笑いには詳しいつもりだったんやけどなぁ…
時間にして30分。
こんなに長い時間、テントさん本来のしゃべり芸を観られる日が来るとは思ってもみなかった…
しかもクモとパチンコのネタ抜きで。
この日は、腰と咽の調子が良くないから人間パチンコのネタは出来ない…との事だったが、そんなハズはないだろうし、やはり本当にやりたかったネタに拘わられたのではないかと思っている。
爆笑した。
最初から最後まで。
ネタの面白さ…
それより、独特の間であったり、独特の表情であったり、独特の擬音を駆使した話のつなぎ方に、たいていは吹き出してしまうのである。
漫談中唐突に、サングラスを掛けて謎の替え歌を披露したり、旬のモノマネをします…と言って、大滝秀治のマネとかをし始めた時には意表を突かれすぎて、いちいち吹いてしまった。
サングラス姿が一瞬、トイドールズのオルガに見えたなぁ…
背が高いし、スリムやし、あんな衣装やし。
もっと観たかった。ホントに。
次の機会が直ぐにあると思ってた。
ぜんじろうさんもテントさんとの本格的な“二人会”を是非やりたい…って張り切ってたし。
テントさんだけには何故か異常に優しかったという、師匠の上岡氏は、「キミは70歳を越えた時にブレイクする…」と、テントさんに予言していたらしい。
あと5年やったのに…
上岡氏の長男で、数々の劇場作品やテレビドラマ・深夜食堂などの監督を務めた、小林聖太郎さんの最新作で、テントさんも出演している、
『破門 ふたりのヤクビョーガミ』
これも来年早々公開が控えてたのに…
唐突に事故死だなんてうそや…
まだ信じられん…
イベントの最後の二人のトークも超面白かった。
テントさんに突っ込みまくってたぜんじろうさんも、テントさんの事が大好きみたいで何だか微笑ましかった。
ぜんじろうさん、ショックやろうなぁ…
最後に、ぜんじろうさんの問いに答えたテントさんのこのセリフが頭から離れないので、記しておきたいと思います。
「テントさん、これからの夢ってあるんですか?」
「いや、もう叶ってるから。
子供の頃、お笑いの世界に入りたかったという夢が…」
テントさんの御冥福を心よりお祈り致します。